大阪府の吉村洋文知事は22日、新型コロナウイルス感染の「第5波」に備え、最大500床の重症病床確保に向けて新たに指定する「中等症・重症一体型病院」について、少なくとも40~50カ所は必要との考えを明らかにした。感染力が強いとされるインド型変異株を警戒し「災害医療の観点から500床を目指す。一体型病院が40~50カ所なければ、たどり着かないだろう」と述べた。産経新聞のインタビューに答えた。
第4波に際し府内では、確保病床数を上回る重症患者が出て、一部の中等症病床で重症化した患者の治療を継続した。府はこうした経験から、人工呼吸器を備え、重症化しやすい中等症患者への対応能力がある医療機関を7月以降、一体型病院に指定し、3千万円の協力金を支給する方針だ。
府は新たな病床確保計画で、一体型病院と、人工心肺装置(ECMO)に対応できる「重症拠点病院」を合わせて500床を確保する目標を設定しているが、ハードルは高い。
重症患者向け病院は今月21日時点で39カ所あり、確保する重症病床は過去最大規模の360床。軽症・中等症向け病院は165カ所(重症用病院と一部重複)あるが、どこまで協力を得られるか不透明だ。
吉村氏は、府内の集中治療室(ICU)は600床前後と限りがある上、第4波で一般医療を制限してでも重症病床を上積みするよう大学病院などに要請し、360床程度を確保した経緯に言及。「力のある軽症・中等症病院で重症の治療をするよう広げていかなければ、(ICUを圧迫し)他の病気で苦しむ命を救えなくなる」と強調した。
一方、「自宅療養者を重症化させないために初期の介入が重要だ」とも指摘。府医師会の協力を得て、自宅療養者を対象とした平日の往診体制整備を目指す考えを示した。