学校法人「森友学園」に関する決裁文書を財務省が改ざんした経緯をまとめた「赤木ファイル」を巡り、麻生太郎財務相は25日の閣議後記者会見で、開示したファイルについて「オーバーラップ(重複)しているものはいっぱいありますから、それは省いてますよ」と発言した。恣意(しい)的に一部を省いたとも受け取れるため、会見終了後に事務方が発言を撤回した。
財務省理財局の担当者は、記者団に「大臣の言い間違えがあった。財務省は赤木さんが作成したファイルを特定してそのまま提出したものであり、我々の方でファイルを取捨選択したわけではない」と釈明した。
会見で麻生財務相は「訴訟指揮に従いながら関連する資料を適切に出してきた」と述べ、遺族側が求めている原本の開示や再調査に改めて否定的な考えを示した。
赤木ファイルを巡っては、自殺した近畿財務局の元職員、赤木俊夫さん(当時54歳)の妻雅子さん(50)が「改ざんを主導した佐川宣寿氏や理財局内部のメールは開示されていない」と批判。国が第三者委員会を設置して再調査し、事実関係を細部まで明らかにするよう訴えている。【袴田貴行】
25日に開かれた麻生太郎財務相の閣議後記者会見(抜粋)
記者:遺族が求める赤木ファイルの原本を開示する必要性について、どうお考えですか。
麻生氏:赤木ファイルというのは定義が難しい。出た紙1枚ですわね。赤木さんから出たたった1枚の紙ですから。あとの赤木ファイルというのは、これまで出されていた資料の中で、あなたが言う赤木ファイルとおぼしきものを全部書き出した。赤木さんが書かれた紙は1枚しかないということをまず区別してもらわないと。その上で我々としては、原本というものをコピーして、その上で個人のプライバシーの話とか、セキュリティーに関するところはマスキングしましたけど、そのマスキングした理由も書いてありますわね。読んでないだろうけど。訴訟における原告の主張ですから、訴訟指揮に従いながら、国としては多くの資料の中から、この種のことに関連するものを適切に出してきたんだと思ってますけどね。
記者:遺族側が原本を出してほしいと言っている背景には、これが全部なのかという疑いがあるようです。全部だと財務省は自信を持って言えるのか、大臣は確認しているのでしょうか。
麻生氏:書いてあるものほぼ全部ですね。オーバーラップ(重複)しているものはいっぱいありますから、それは省いてますよ。何回も同じのが出てきますから。そういうのは外して残りのものでやれば、ほぼ全部言えるんじゃないですかね。ほかに重なったもの全部出せって言ったら、もっとページ数は増えますよ。それを期待しているわけじゃありませんからね。赤木さんの言っておられるのは。ご本人は紙1枚ですから、それの残りの部分を出されるということだと思いますので、私どもとしては、原本というのは、出されたものをそのままコピーして出してますから、そういった意味では、個人のプライバシーの話とかいうのは前々から申し上げている通りなので、私どもとしてはきちっと出させていただいたと思ってますよ。