都議選 なぜ注目?…国政選の前哨戦 群を抜く「予算」「権限」

東京都議選が7月4日に行われます。一地方選が注目を集めるのは、首都東京の議会を構成する議員を選ぶ選挙だから、という理由だけではありません。これまで多くの国政選の前哨戦に位置づけられてきた経緯があるからです。

自民党から民主党に政権が代わった2009年は、7月の都議選で躍進した民主党が9月の衆院選で大勝し、政権を奪取しました。次の2013年の都議選は政権に復帰して半年の自民党が圧勝し、その後の参院選で「衆参のねじれ」解消を果たしました。4年後の2017年、つまり前回の都議選は、前年に就任した小池百合子知事が「都民ファーストの会」を率いて戦い、自民党を過去最低の議席数に追い込みました。

ただ、同じ年の10月に行われた衆院選では、小池氏の「希望の党」は失速し、自民党が勝利しました。今年は、10月に衆議院議員の任期満了が控えています。都議選の結果次第では、菅首相の政権運営や衆議院解散に向けた戦略に影響が出そうです。

都議会の定数は127です。これは全47都道府県議会の中で最も多く、最も少ない鳥取県議会の35の約3.6倍に相当します。それでも、東京都の人口が突出しているため、議員1人あたりの都道府県人口を比べると、鳥取県が約1万6000人なのに対し、東京都は約11万人とケタ違いの差があります。

都選挙管理委員会がまとめた6月24日現在の選挙人名簿登録者数は、前回選に比べて24万7469人増の1151万3990人(男562万3306人、女589万684人)でした。今回の都議選は、過去最多となる有権者が都政の針路を選択することになるのです。

都議会が議決する東京都の財政規模も群を抜いています。2021年度の都の予算規模(一般会計)は7兆4250億円で、最も小さい鳥取県の3568億円の約20倍に上ります。特別会計や公営企業会計を加えた東京都の全会計の合計は15兆円に達し、スウェーデンなど一国の国家予算と並ぶ規模です。また、東京都は他の道府県と違い、23区の「特別区」があり、権限も絶大です。普通なら市が行う上下水道や消防、大規模な都市計画などを、都が一体的に担います。(読売新聞オンライン 八角一紀)