表現の不自由展実行委が提訴「会場使わせないのは憲法違反」大阪

企画展「表現の不自由展かんさい」の会場に予定されていた大阪府立施設の利用承認が取り消された問題で、企画展の実行委員会のメンバーが30日、施設の指定管理者に処分の取り消しを求め、大阪地裁に提訴した。実行委側は「会場を使わせないのは、表現の自由を保障した憲法21条に違反している」と訴えている。
企画展は7月中旬で緊急性があるため、実行委側は取り消し処分の効力を一時的に止める「執行停止」も併せて申し立てた。
指定管理者は、一般財団法人大阪労働協会などでつくる共同事業体「エル・プロジェクト」。企画展は7月16~18日、大阪市中央区の大阪府立労働センター(エル・おおさか)で予定されていた。
訴状などによると、管理者は3月6日に施設の利用を承認したが、実行委が開催を公表した6月中旬以降、中止を求める電話や街宣車による抗議活動が相次いだ。管理者は「センターの管理上の支障がある」として、6月25日付で利用承認を取り消した。
実行委側は、街宣が3件、メールや電話の抗議は計70件で、脅迫や警察に通報が必要なケースはなかったと主張。「会場の使用が妨げられる理由はなく、取り消し処分は裁量権の乱用だ」と訴え、会場の使用を求めている。
実行委のメンバーは取材に、「取り消し理由は納得できない。攻撃すれば会場を使わせないということがまかり通れば、市民の声は押しつぶされていく」と訴えた。
大阪労働協会の担当者は「取り消し処分に瑕疵(かし)はなかった。提訴についてはコメントできない」と話した。【宮川佐知子、石川将来】