静岡県熱海市で土石流、住宅など流され約20人安否不明…近くの女性「爆撃のような音」

梅雨前線の影響で、関東、東海地方の太平洋側では2日から3日にかけて記録的な大雨となった。静岡県熱海市の伊豆山地区では3日午前、大規模な土砂崩れが発生し、複数の住宅や車が土砂に流された。土石流が発生したとみられる。静岡県によると、住民約20人の安否がわからなくなっており、巻き込まれた可能性がある。静岡県警や消防が救助活動を始めた。
3日午前10時半頃、熱海市伊豆山で「土石流が発生した」と119番が相次いだ。現場はJR熱海駅から北に約1・5キロ。県は正午に災害対策本部を設置し、自衛隊に災害派遣を要請している。警察や消防が付近の通行を規制し、近付かないように呼びかけている。
現場近くのMOA美術館には午前11時過ぎ、警察官に連れられて複数の住民が避難した。美術館によると、住民らはその後、熱海中学校に避難したという。
近くに住む50歳代の女性は取材に「メリメリ、バリバリと爆撃のような音がした。まだ震えが止まらない」と話していた。
気象庁によると、各地の24時間雨量は、静岡県森町で午前6時50分までに340ミリを記録し、観測史上最多となった。神奈川県平塚市や千葉県我孫子市などでは7月の最多記録を更新。神奈川県箱根町でも午前9時40分までに543ミリを記録した。
平塚市は、金目川など市内を流れる6河川が氾濫する危険が高まったとして、周辺の住民約20万人に対し、避難情報のうち最も危険度の高い警戒レベル5の「緊急安全確保」を発令した。総務省消防庁によると、災害時に自治体が出す避難情報が今年5月に変更されて以降、緊急安全確保が発令されるのは初めて。
神奈川県逗子市では午前8時頃、横浜横須賀道路の逗子インターチェンジ出口付近でのり面が崩れ、少なくとも車1台が巻き込まれた。運転していた男性が病院に搬送されたが、命に別条はないという。静岡県沼津市では、増水した河川に民家が流されたとの情報もある。
危険な場所からの退避を呼びかける警戒レベル4の「避難指示」は午前10時現在、静岡県で19市町の計約23万8000世帯に、千葉県でも18市町の少なくとも3万802世帯に出されている。神奈川県でも沿岸部の大半の自治体で発令されている。
4日午前6時までの24時間雨量は、東海で150ミリ、関東甲信で120ミリなどと予想されている。気象庁は河川の氾濫や土砂災害の発生などに厳重な警戒を呼びかけている。