静岡県熱海市の伊豆山地区で起きた土石流で、県警と自衛隊などは4日、約1000人態勢で行方不明者の捜索を続けた。県などによると、これまでに女性2人の死亡が確認されたが、安否が分からない住民も依然多く、確認を急いでいる。
県の調査で、土石流の起点となった場所にあった盛り土が崩落していたことも判明。10万立方メートル程度の土砂が崩落し、被害の拡大につながった可能性があり、川勝平太知事は盛り土が行われた土地開発の経緯などを検証する方針を示した。
土石流は3日午前10時半ごろ発生。JR熱海駅北側の逢初川沿いで大量の土砂が海に向かって約2キロにわたり流れた。約130棟の建物が被害に遭ったとみられる。
熱海市などはこれまで安否不明者を約20人と発表していたが、斉藤栄市長は4日の記者会見で、「消防などに問い合わせがあった数で、安否不明者全員を表しているとは言えない」と述べた。
その上で、被害を受けた地域について、住民基本台帳に記載がある住民は215人と説明。4日午後6時までに68人の無事が判明し、残る147人の安否確認を進めているとした。
県警などは3日夜までに建物内などから10人を救助した。4日は新たに13人が救出され、うち高齢の女性1人はけがの程度が重いという。
4日は断続的に雨が降り、土石流の起点近くでは新たな崩落につながる恐れがあるクラック(割れ目)が確認された。捜索は二次被害を警戒しながら実施し、何度も中断を余儀なくされた。
自宅が被害を受けた住民らは学校の体育館などで一夜を過ごしたが、市は避難先としてホテル2カ所を用意。4日午後7時時点で計544人が身を寄せた。
JR東日本は東海道線の小田原―熱海駅間について、4日始発から運転を見合わせていたが、同日午後に運転を再開した。
[時事通信社]