静岡県熱海市伊豆山(いずさん)地区の土石流災害で、住民基本台帳に基づいた所在不明者64人の名簿は5日夜、ドタバタの末に公開された。
5日午後7時半、藤原学・県危機管理監は記者会見で「今日は公表できない」と、いったん発表した。公表できない理由について「警察に通報が多数あるが、氏名の公表には通報者の承諾が必要」「確認作業をしているが、不確定なものが多い」と説明していた。「人命救助の(生死のタイムリミットとされる)72時間は承知している。名簿作りを一生懸命にしているが、名前を出せるレベルになっていない」とも述べた。
ところが突然、難波喬司副知事が会見場に割って入り「公表しないなんてだめだ。中止、中止、再調整」と大声で会見を中断させた。その後、午後8時半すぎに会見を再開し、64人分の所在不明者の名簿が公表された。
警察や消防に「連絡が取れない」と通報があった人の分は、通報者の承諾などの作業が終わり次第、順次発表する。藤原危機管理監は県警集約分の所在不明者も「人命にかかわるので、早い段階の発表に努力する」と答えた。
情報提供は熱海市災害対策本部(0557・86・6443)。【山田英之】