太陽光発電施設「崩壊の直接的原因でない」熱海土石流で静岡県調査

静岡県熱海市伊豆山(いずさん)地区の土石流で、県は12日までに土石流発生場所付近の緊急調査結果をまとめた。崩落した盛り土に近い太陽光発電施設について、崩壊の直接的な原因ではないと判断した。2次災害を発生させる危険性も低いとみている。
県は土石流発生後の7月4日午前、難波喬司副知事、県熱海土木事務所長、県東部農林事務所の治山課長が緊急現地調査をした。
調査結果によると、①太陽光発電施設の斜面から、土石流の発生した渓流の方向に雨水や土砂が流入している形跡は見られなかった②雨水による路面の浸食箇所があり、排水路として機能。雨水の地中への浸透は少なく、崩壊に至るような地盤の緩みはないと見込まれる③地滑りによる亀裂は発生していない。
太陽光発電施設からの排水は、崩落した盛り土とは反対側の渓流に流入。排水処理やのり面の保護に不十分な点はあったが、県はただちに重大な災害が発生する恐れはないとみている。
また、盛り土が崩落した付近に、小規模崩壊の恐れのある亀裂はあるが、大規模崩落する可能性は小さいと判断。盛り土上部の森林に亀裂は確認できなかった。
県によると、林野庁も6日に現地を調査。太陽光発電施設が設置されている斜面から、土石流の発生した斜面の方向に雨水が集中して流れた痕跡は確認されなかった。このため、林野庁も「現時点では太陽光発電施設と土石流発生との直接的な因果関係は確認されなかった」と見解をまとめたという。
土石流は3日午前10時半ごろ発生。4日早朝から救助活動が再開する前に、崩落した盛り土の周辺で2次災害の恐れがないか確認するため、緊急調査を実施した。
現地を見た難波副知事は「3人で安全性をチェックして、再び大崩落は起きないと確認できた。太陽光発電施設に関して我々と林野庁の見立ては同じだった」と説明した。【山田英之】