コロナ患者の抗体、他の変異株にも有効 神戸大などが解析

2020年春以降に新型コロナウイルスに感染したほとんどの患者が、インドで確認された「デルタ株」を含むさまざまな変異株に有効な抗体を保有していたとの解析結果を、神戸大などの研究グループが13日、発表した。患者の多くが従来株やイギリス由来の「アルファ株」の感染者とみられ、同大の森康子教授(臨床ウイルス学)は「感染者は他の変異株への再感染や重症化のリスクが低い可能性がある」としている。
兵庫県立加古川医療センターの新型コロナ患者81人について、発症1カ月後の血清に含まれる抗体価(抗体の量)を調べた。感染時期は、第1波(20年3~6月)18人▽第2波(同年7~10月)20人▽第3波(同年11月~21年2月)23人▽第4波(同年3月以降)20人――で、症状別では、人工呼吸器が必要な「超重症」が37人▽中等症・重症が19人▽軽症・無症状が25人――だった。
従来株とアルファ株に有効な抗体は全員が保有し、南アフリカで最初に見つかった「ベータ株」は78人、ブラジルで広がった「ガンマ株」に有効な抗体は80人が持っていた。アルファ株が従来株と同じくらいの抗体価だったのに対し、ベータ株とガンマ株は低くなる傾向が見られた。デルタ株の抗体は、各波から3人ずつ抽出した計12人全員が保有していた。全てのタイプの株で、症状が重いほど抗体価が高い傾向があった。
また、米ファイザー製ワクチンを2回接種した神戸大病院の勤務医68人の抗体価も調べたところ、デルタ株を含む全ての変異株に有効な抗体を保有していた。【近藤諭】