山口県学校給食会(松永卓理事長)は26日、防府市の食品メーカー、福八(原田賢二社長)が製造した学校給食向けのコロッケやハンバーグに、仕様書に書かれたブランド牛と違う牛肉が使われていたと発表した。ゴボウについても指定ブランドと違う材料を使っていたとしている。福八側は牛肉偽装は認める一方、ゴボウについては「知らなかった」と偽装を否定している。
学校給食会によると、対象は美祢市産のブランド牛・秋吉台高原牛や、同市産の美東ゴボウなどを使った「秋吉台高原牛コロッケ」「秋吉台高原牛きんぴらコロッケ」など4商品。牛ミンチでは、秋吉台高原牛の使用率は約40%で、約60%は萩市産の牛肉が使われていた。福八によると、納入業者との関係が悪化して仕入れが難しくなり、別に購入した萩市産を混ぜたという。ゴボウは調査の結果、青森や宮崎などの県外産と判明した。
これらの商品は、昨年6月~今年6月の間、県内の給食センターや小中学校など176施設に20万8000個余りが出荷された。
牛肉の偽装について福八は「関係者のみなさんへの裏切り行為となり、申し訳ない」と謝罪した。一方、ゴボウについては「美東ゴボウの出荷時期には正しい商品が納入されていると思っていた。端境期に県外産になることは学校給食会の担当者に伝えていた」と反論している。【祝部幹雄】