ワクチン担当部長が深夜の公園で「フルチン」になっていた――。
埼玉県富士見市の公園内で下半身を露出したとして、豊島区役所(東京都)の健康担当部長兼新型コロナウイルスワクチン接種担当部長、直江太容疑者(55)が22日、公然わいせつの疑いで埼玉県警東入間署に逮捕された。
同日午前1時20分ごろ、付近の交番に「下半身を露出した男が歩いている」という通報があった。
署員が現場に駆けつけると、直江容疑者は、自宅に向かう途中にある、公園から約200メートル先の集合住宅の敷地内にいて、現行犯逮捕された。直江容疑者はワイシャツ姿に靴下、革靴といういでたちで、下半身はスッポンポンだった。
調べに対し、「公園内でズボンとパンツを脱いだことは間違いない。スリルを感じたかった」と供述しているという。
■「豊島方式」の責任者としてメディアに登場
豊島区コロナワクチン対策本部の担当者がこう言う。
「警察から逮捕されたという連絡はありましたが、詳細は確認中です。(直江容疑者は)ワクチン接種全般に関わる責任者です」
豊島区はワクチン接種に関して、集団接種よりかかりつけ医を重視する独自の「豊島方式」で接種を進めてきた。
「豊島区には約200もの医療機関があり、区の保健所から直接、医療機関にワクチンを配送すると、保健所の負担が大きかった。そこで、保健所で仕分けしたワクチンを41の拠点薬局に届け、薬局から医療機関に配送しています。1つの薬局が担当する医療機関は5つなので、大幅な時間短縮と負担の軽減につながりました」(地元の医療関係者)
こうしてワクチン接種を加速していき、直江容疑者は「豊島方式」の責任者として、たびたびメディアにも登場。順調に接種を進めていたが、「落とし穴」があった。
豊島区は場所柄、埼玉県や他地域から通勤する会社員などが多く、居住地外の豊島区で接種する人が続出した。他県や他区の住民が豊島区で接種しても豊島区民分としてカウントされないことから、政府が各自治体の接種状況を一元的に管理するシステム「VRS」に数字が反映されず、豊島区のワクチン接種率が低迷したのだ。
今月5日からは、多くの住民に接種した自治体に優先的にワクチンが配分されることになっていたため、豊島区は分配量を減らされた。その結果、7月末までの新たな予約を停止せざるを得なくなり、区には多くの区民から苦情が寄せられた。
直江容疑者は今月初旬、NHKの取材に対し、「大規模な駅がある池袋で埼玉県の人が接種してもシステム上では反映されない仕組みなので難しい。国が言う11月末よりも前に接種は完了する方針だったが、これでは年末までに終わらないのではないか」と話していた。
順調だったワクチン接種が思うように進まず、ストレスを抱え、スリルを得るために「フルチン部長」になってしまったのか。