和歌山県海南市は28日、新型コロナウイルスワクチンを、対象年齢外の11歳の小学生に誤って接種したと発表した。12歳以上が対象となっているファイザー社製のワクチンで、小学生には微熱や接種した腕の腫れといった症状があり、副反応の恐れがあることから、接種した市内の医療機関が経過を確認しているという。
市によると、小学生はジフテリアと破傷風の2種混合ワクチンの予防接種を受けるために母親とともに26日朝、医療機関を訪れた。医療機関では、2種混合ワクチンとコロナワクチンの注射器を載せた二つのトレーが同じ治療室内に置かれており、医師が取り違えてコロナワクチンの方を小学生に接種してしまったという。医師はその場で誤りに気づき、県に報告した。
市健康課は小学生の健康状況の確認や医療機関への聞き取りを行い、対応策を検討。対象外の注射器を同時に置かないよう、市内医療機関に注意喚起するなど、再発防止策をとるとしている。【加藤敦久】