神戸高2刺殺事件 逮捕の元少年は「まじめで無遅刻」

神戸市北区の路上で平成22年、私立神戸弘陵学園高校2年の堤将太さん=当時(16)=が刺殺された事件。殺人容疑で逮捕された当時17歳のパート従業員の元少年(28)=愛知県豊山町=は周囲から、「デザインセンスのある真面目な青年」と見られていた。家族と暮らし、売店でパート従業員として勤務。パソコンを使った画像デザインのスキルで一目置かれていた。事件への関与に、同僚からは「間違いでは」と困惑の声が上がった。
近隣住民などによると、今月4日早朝、元少年の自宅を大勢の捜査員が取り囲んだ。午前8時ごろ、黒いスエット姿の元少年は複数の捜査員に挟まれ、うつむきがちに自宅を出た。愛知県警小牧署に任意同行され、そこで逮捕状を執行された。
6、7年前、家族とともにこの住宅に引っ越してきたという。近くの60代女性は「神戸から引っ越してきたと聞いたことがあり、(報道を見聞きして)ピンときた」と話した。
女性は約5年前、県内のホテルで元少年と一緒に働いていた。元少年は当時、夜間のフロント勤務。「日中はカメラマンのような仕事をしている」と、撮影した風景写真を見せてくれたこともあった。元少年のものとみられるSNSでは、パソコンソフトを使った画像加工について積極的に情報を発信。写真やデザインの分野への興味をうかがわせる。
「事務作業全般のパートとして採用したが、デザインをやらせてみると出来栄えが良く、驚いた」
現在の勤務先である売店の担当者は、元少年についてそう語った。センスを見込まれ、店内のポスターやポップなデザインを手掛けた。遅刻や無断欠勤もなく、職場にもなじみ、担当者は「廊下ですれ違うと、しっかりあいさつしてくれるのが印象的」と振り返った。
4日夕、親族から「体調を崩している」と連絡があり、以降は欠勤。担当者は「逮捕が間違いだったらいいが」と当惑していた。