政府系金融機関の融資を巡り、公明党衆院議員の公設秘書らが違法な仲介に関与したとされる疑惑で、東京都内で環境関連会社などを営む70歳代男性が6日、読売新聞の取材に応じ、貸金業登録を受けずに約100社の融資を仲介したと証言した。男性は、自らを今年2月に議員辞職した元財務副大臣の遠山清彦・同党前衆院議員(52)の支援者だとした上で、「秘書に金融機関の窓口紹介を依頼した」とも述べた。
男性は都内で複数の企業を経営。再生可能エネルギー事業を巡る詐欺などの事件で、社長らが逮捕・起訴された太陽光発電関連会社「テクノシステム」(横浜市)の顧問を務めていた。
男性は取材に対し、新型コロナウイルス禍で影響を受けた企業に対する日本政策金融公庫(東京)の特別融資などを巡り、テクノシステムを含む約100社について融資契約締結を仲介したと説明。その上で、遠山前議員の秘書に公庫の担当者の紹介を依頼したと話した。この秘書は現在、同党の吉田宣弘衆院議員(53)(比例九州)の秘書を務めている。
男性は、「秘書が議員事務所の存在を公庫に伝えてくれれば、融資の審査が早くなると思った」とし、「コロナ禍で経営に困っている会社を助けようとしただけだ」と強調。ただ、「仲介の際に謝礼をもらうこともある」とも述べた。
東京地検特捜部はこの男性を含む二つの事業者が貸金業法に違反した疑いがあるとみており、同法違反容疑の関連先として、4日に吉田議員の事務所や遠山前議員が代表を務める都内の会社のほか、遠山前議員の福岡市内の自宅などを捜索した。特捜部は男性の事情聴取も始めており、男性は取材と同様の説明をしたとみられる。
吉田議員は4日夜、ある人物の容疑で捜索を受けたとし、「(ある人物とは)私や私の秘書ではない」とのコメントを出している。