九州3県と広島に特別警報=前線停滞、線状降水帯で大雨―河川氾濫も・気象庁

停滞する前線の影響で、西日本などでは14日、記録的な大雨となった。気象庁は同日午前、佐賀、長崎、福岡各県の一部に大雨特別警報を相次いで発表。午後には広島県の一部にも発表した。九州3県では雨雲が連なる線状降水帯が発生したとの「顕著な大雨に関する情報」も出した。
特別警報が出されたのは、佐賀県の佐賀市や嬉野市、長崎県の長崎市や佐世保市、福岡県の福岡市や久留米市、広島県の広島市など。
同庁の黒良龍太予報課長は記者会見で「前線の活動は非常に活発で、線状降水帯が発生するような気象状況が継続している」と指摘。長引く大雨で土砂災害や河川の氾濫、家屋などの浸水の危険度が高まっており、最大級の警戒が必要という。
佐賀県などによると、複数河川で護岸が崩れ、武雄市を流れる六角川で氾濫が発生した。鳥栖市では排水施設が冠水のため停止し、県は市街地が水に漬かる「内水氾濫」の危険性があるとした。
島根県と広島県を流れる江の川でも氾濫が発生。山口県宇部市の厚東川ダムでは、流れ込んだ雨水をそのまま流す緊急放流が実施された。
前線は九州北部から関東に延び、今後1週間程度、本州付近に停滞する見込み。西・東日本と東北の広い範囲で大雨になる恐れがある。
嬉野市では14日午前1時50分までの1時間に80.5ミリの猛烈な雨が降った。午後0時半までの72時間(3日間)雨量は929.5ミリに上り、この地点の観測史上最多記録を更新した。同市などでは5段階の警戒レベルで最も高い「緊急安全確保」が発令された。
15日午後6時までの24時間予想雨量は多い所で、東海300ミリ、関東甲信250ミリ、九州北部と四国、中国、近畿200ミリ、九州南部180ミリ、北陸と東北100ミリ。
その後、16日午後6時までの同雨量は、九州南部100~150ミリ、九州北部と関東甲信50~100ミリ、四国と中国、近畿、東海、北陸、東北およそ50ミリ。
[時事通信社]