九州北部を襲った大雨は18日、11日の降り始めから1週間を迎える。佐賀県によると、14日夕から翌15日朝にかけて、最大で14市町の10万7894世帯27万9637人に警戒レベルが最も高い「5」にあたる「緊急安全確保」が出された。雨が引いても県内全域で土砂災害の危険が高まるとして今も全20市町の247世帯457人(17日午後5時時点)が避難を余儀なくされている。
佐賀地方気象台によると、17日午後4時までの総雨量は、嬉野市1169・5ミリ▽鳥栖市1012・5ミリ▽大町町1004・5ミリ▽佐賀市駅前中央1001・5ミリ--など記録的雨量を観測。同日現在、雨は小康状態だが、レベル4相当の「土砂災害警戒情報」が16市町に発表され、地盤の緩みによる土砂災害の警戒が引き続き必要だ。【竹林静】
コロナ禍 片付けも進まず
長雨で避難所生活を強いられた人たちには疲れも見え始めた。
大町町総合福祉保健センター美郷(大町)に13日から避難する同町福母の無職、上田てい子さん(73)は避難が5日目に入り、「あまりのひどさに気力を失う。泣き笑いしかできない」と嘆いた。
16日朝、3日ぶりに自宅へ戻ってみたが、壁には1メートルほどの高さに浸水のあとが残り、玄関も開かなかった。「室内の散乱したものが流れ出てくるのが怖くて家には入れなかった」と声を震わせた。
2年前も豪雨による浸水と油流出の被害に遭った。当時はボランティアに片付けを手伝ってもらったという。今回は新型コロナウイルスで見通しも立たず「息子は離れて暮らしているし、一人では片付ける気力も体力も湧かない。帰りたいけど帰れないのが正直なところ」とうなだれた。【井土映美】