1億2千万回分追加供給 ファイザーと協議 厚労相

田村憲久厚生労働相は20日の記者会見で、新型コロナウイルスワクチンの確保に向け、米製薬大手ファイザー社と来年初頭から1億2千万回分の供給を受けることを前提に協議を進めていることを明らかにした。2回接種を終えた人に行う3回目の追加接種(ブースター接種)を行うかどうかについては、先行する国のデータを分析した上で接種回数などを検討し、早急に結論を出す意向を示した。
政府は先月、来年分として米モデルナ社製のワクチン5千万回分の追加供給を受けることで、同社と国内供給を担う武田薬品工業との間で契約した。ファイザー社からの追加供給が正式契約となれば、来年分として計1億7千万回分が確保されることになり、製薬会社を問わなければ、希望する全国民に対し3回目のワクチン接種が可能になる。
田村氏は会見で追加接種について「同じワクチンでなければならないのかもしれないし、ブースターだけではなく、2回打たなければならないのかもしれない。いろいろな可能性を想定しながら検討しなければならない」と述べた。
政府は追加接種の効果を調べるほか、2回打ったワクチンと異なる製薬会社のワクチンを使う「異種混合接種」の有効性、安全性などについて検討を進める。
来年分のワクチン確保をめぐっては、米バイオテクノロジー企業ノババックス社からもワクチン1億5千万回分の供給を受けることを前提に、武田薬品工業と協議しているが、ワクチン自体が承認されていない。