噛み合わない新婚生活 埋めがたいジェネレーションギャップ【紀州のドン・ファンと元妻 最期の5カ月の真実】

【紀州のドン・ファンと元妻 最期の5カ月の真実】#41

2018年の2月8日、野崎幸助さんと早貴被告は田辺市役所に婚姻届を提出した。だが、その翌朝に帰京した新妻は、3月が終わっても田辺に姿を現さなかった。「仕事の整理のため」と言っていたが、これもウソだったようだ。できるだけドン・ファンと一緒にいたくないということだったのだろう。

そして4月になって彼女は田辺市内の自動車教習所に通い始めた。費用はもちろんドン・ファン持ちである。早貴被告にはこれといってやることはなく、ヒマだけはたっぷりとあった。おかげで20日ちょっとの短期間で免許を取ってしまった。

「一度も落ちませんでしたよ」

早貴被告が自慢した。

「へえ、凄いじゃないか」

私は大袈裟に驚いてみせた。

「そうや。早貴さんは天才やから」

うれしそうにドン・ファンが目を細めた。

私は4月下旬に田辺市を訪れていた。ネットニュース「現代ビジネス」のS編集長の求めに応じて、ドン・ファンの新婚生活についての記事を作るためだ。

現代ビジネスではドン・ファンの記事を複数回掲載していた。自由奔放な人生を過ごしているドン・ファンのファンは多いようだ。

そこで私はドン・ファンと早貴被告の新婚生活の様子をリポートした。筆者は「野崎幸助」になっているが、書いたのは私である。

彼らの日常がどのようなものだったのか、同年5月4日に配信された記事の一部を抜粋しながら、紹介する。

◇ ◇ ◇

「やっぱりケンさんは恰好エエねぇ~」

「ケンさん? 誰、それ?」

「高倉健さんだよ。まさか、知らないの?」

「知らな~い」

テレビに健さんが映っているのに彼女はお口ポカンであります。

「もしかして緒形拳も知らない?」

「知らないって。でもタムケンは知っているわよ」

「タムケン? はて……」

この2月に55歳年下で22歳のさっちゃんと結婚した私の新婚生活は冒頭のようにジェネレーションギャップの連続で頓珍漢な毎日なのです。

◇ ◇ ◇

2人の間には、埋めがたい溝があった。(つづく)

(吉田隆/記者、ジャーナリスト)