最大震度7を記録し、災害関連死を含む44人が亡くなった北海道胆振(いぶり)東部地震は6日、発生から3年を迎えた。一時道内全域が停電する「ブラックアウト」に陥った大災害。大規模な山の崩落などで37人が亡くなった厚真(あつま)町では同日、遺族や住民らが各地で犠牲者の冥福を祈った。
同町吉野地区では、中田泰子さん(62)が妹と実家跡を訪ね、家ごと土砂に流され帰らぬ人となった兄朗(あきら)さん(当時60歳)に花を手向けた。中田さんは、各地で復興が進む中、更地のままの地区内を歩き「まだ3年、もう3年のどっちつかず。吉野の人たちで集まる場所もなくなり、取り残されているようだ」と心情を吐露した。【源馬のぞみ】