ゴリラ一家、扇風機で涼む 緊急事態宣言で休園中の京都市動物園

新型コロナウイルスの感染拡大による緊急事態宣言で休園中の京都市動物園(同市左京区)では、ゴリラの親子が扇風機で涼んでいる。
同園は、環境破壊や密猟などで絶滅の危機にあるニシゴリラの繁殖実績で世界的に知られる。モモタロウとゲンキ、その子どもたちのゲンタロウ、キンタロウの一家が園内の「ゴリラのおうち」で飼育されている。
扇風機は安全を考慮して羽根のないものを2018年ごろから設置。今夏は梅雨明け後に、飼育員の作業場に面する2カ所の柵の内側に1台ずつ置いた。好奇心旺盛なゲンタロウは木の棒を使ってわざと扇風機を倒し、飼育員の気を引くことがあるという。
長年、ゴリラの飼育に関わってきた京都市文化市民局動物園総務課企画調整係長の長尾充徳さん(58)は「扇風機を置くと柵の前にとどまるようになるため、彼らも涼を求めているのではないか」と話した。
休園は9月13日までの予定。扇風機の使用は、気温やゴリラの体調などを見て飼育員が判断をする。【山崎一輝】