東京・九段のタクシー事故 運転手が死亡 死因はくも膜下出血

東京都千代田区九段南で11日にタクシーが自転車や歩行者をはねて6人が死傷した事故で、警視庁町署は12日、意識不明の重体となっていたタクシーの山本斉(ひとし)運転手(64)=杉並区上井草2=が同日朝、死亡したことを明らかにした。捜査関係者によると、死因はくも膜下出血だった。同署は山本運転手が運転中にくも膜下出血になり事故が起きたとみて、自動車運転処罰法違反(過失致死傷)容疑で調べている。
事故は11日午後4時20分ごろに発生。走行中のタクシーが、車道を走っていた40代男性と9歳の娘が乗った自転車2台をはねた後、左側の歩道に乗り上げて小林久美子さん(73)=品川区大崎3=と60代女性の2人も巻き込み、街路樹に衝突して止まった。病院に搬送された6人のうち、小林さんが亡くなって乗客の30代男性が重傷、自転車の親子と歩道にいた60代女性の3人は軽傷を負った。
町署によると、現場にブレーキ痕はなかった。タクシーは自転車2台をはねた後も速度を保ち、車線をまたいで走行していたとみられる。【木下翔太郎、柿崎誠】