東京都千代田区九段南の内堀通りで11日、タクシーが歩道に突っ込んで6人が死傷した事故で、タクシーのドライブレコーダーに、運転手の山本斉さん(64)(杉並区上井草)が事故の直前、運転席で意識がもうろうとした状態になっている様子が映っていたことが捜査関係者への取材でわかった。
山本さんは重体となっていたが、12日に搬送先の病院で死亡。死因はくも膜下出血で、警視庁は、事故直前に体調を急変させた可能性が高いとみている。
事故では、歩道でタクシー待ちをしていた品川区大崎の小林久美子さん(73)が死亡。当初重傷とみられたタクシー乗客の男性を含め、4人が軽傷を負った。
麹町署幹部によると、タクシーは赤信号で停車後、青になっても発進せず、後続車がクラクションを鳴らすと急発進。自転車2台とタクシー待ちの2人をはね、信号の約120メートル先の街路樹に衝突した。路面にブレーキ痕はなかった。