鹿児島県奄美大島の太平洋沿岸で確認された九州最大級とされる滝について、奄美市は元々名前があるという地元からの声を受け、行っていた名称募集を中止した。朝山毅市長は21日、「事前の周知と調査が不十分だった」とするコメントを出した。
市は10日に記者会見を開き、地元写真家との調査で落差181メートル、九州最大級の滝を確認したと発表。10月8日を締め切りに名称を募集していた。市によると、これまでに約3500件の案が寄せられているという。
「地元の名称を付けてほしい」と要望した同市名瀬小湊の栄嘉弘・町内会長(67)によると、滝は昔から知られており、方言で黒い岩を意味する「クルキチの滝」と呼ばれていたほか、滝の上に「フ津ブル」という集落があったことから「フーチブル(フツブル)の滝」とも言われていたという。
市プロジェクト推進課は「住民からの聴き取りが十分でなく、裏付けが取れなかった。大変申し訳なく思っている」とし、名称については「地元の意向を尊重し、周辺集落の代表者との協議などを踏まえ、慎重に検討していく」と説明した。
栄さんは「愛着のある滝であり、要望を受け入れてくれてほっとしている」と話した。