大阪の音楽事務所が大麻密売拠点か 共同所持容疑で役員ら2人逮捕

大阪市浪速区の音楽事務所で大麻を隠し持っていたとして、大阪府警が事務所の男性役員ら2人を大麻取締法違反の疑いで逮捕していたことが明らかになった。経営者の男性が事務所内での大麻売買を黙認していたことも判明。警察はこの事務所が大麻の密売拠点だったとみて実態解明を進めている。
逮捕されたのは役員の高永憲吾(37)と、事務所に出入りしていた清掃業の寺田明義(43)の両容疑者。2人は大麻を営利目的で所持していたなどとして起訴された。経営者も「事務所で大麻が売買されていることは知っていた」と供述したため、実質的に密売を手助けした疑いで書類送検された。
法人登記簿などによると、この音楽事務所はレコーディングスタジオを運営しているほか、レゲエミュージックを中心とした楽曲制作や販売、アーティストのマネジメントなども手がけている。
府警は3月、この事務所が大麻の「保管庫」になっている疑いがあるとして捜索し、高永、寺田の両被告を現行犯逮捕した。2人は共謀して大麻の植物片など計約520グラムを営利目的で所持していたとされる。
検察は公判で、2人が事務所で大麻の保管を始めた経緯を明らかにした。その説明などによると、2020年夏ごろ、寺田被告から高永被告に「自宅で大麻を置きにくくなったので、事務所で預かってくれないか」と持ちかけた。高永被告はこの打診を受け入れ、寺田被告が密売を繰り返していたことも把握していたという。
寺田被告は少なくとも大麻計約330グラムを売りさばき、計約140万円を得ていた疑いがある。複数の購入客がいたとされ、これまでに客も含め十数人が摘発されたとみられる。
今回の事件を巡っては、京都府警も独自の捜査で購入客を検挙。この音楽事務所を中心として広範囲に大麻がまん延していた可能性が高いとみて、両府警は6月に合同捜査本部を設置して捜査を進めていた。【沼田亮、木島諒子】