目を離すと「密」になり、マスクずれることも多い小学生…中学受験塾「対策は手探り」

新型コロナウイルスに子どもたちが感染する例が相次ぐなか、学習塾が教室での換気や

飛沫
(ひまつ)防止などの感染対策に力を入れている。冬場に再び感染が拡大すれば、受験シーズンを直撃するおそれがあり、関係者は警戒を強めている。
「検温忘れているよ。ちゃんとしようね」
「四谷大塚お茶の水校舎」(東京都千代田区)では今月16日夕、複数のスタッフが入り口で児童に検温や手指の消毒を促していた。廊下には空気を循環させる「サーキュレーター」が数メートル間隔で並ぶ。定員20人ほどの教室でも空気清浄機2台とサーキュレーター1台で換気する。講師はマスクに加え、フェースシールドやアクリル板のついたてで飛沫防止を徹底する。
中学受験が専門の四谷大塚では、東京、神奈川、埼玉、千葉の4都県にある約30校で同じ対策を取り、講師らのワクチン接種も進めている。12歳未満へのワクチン接種は認められておらず、小学生は目を離すと「密」になったり、マスクがずれたりするため、「声かけ」が欠かせない。お茶の水校舎の成瀬勇一校舎長は「対策は手探り。できることを念入りに積み重ねていくしかない」と話す。
厚生労働省によると、9月21日までの1週間の新規感染者(2万6435人)のうち、20歳未満(6178人)は2割を超す。日本小児科学会は先月、学校での対策に加え、「学習塾での感染対策の徹底も極めて重要」との提言を発表した。
首都圏などの約160教室に小中高生約4万人が通う「早稲田アカデミー」(本社・東京都豊島区)は、9月1日から18日まで対面授業を中止した。7月以降、東京、神奈川、千葉の計5教室で、最大20人規模のクラスター(感染集団)が続発したためだ。感染状況が落ち着いたのを踏まえ、9月19日から対面授業を再開したが、オンライン授業も選択できるようにしている。
どんなに対策を講じても感染リスクをゼロにすることは難しいため、保護者に協力を呼びかける学習塾もある。
神奈川県内に154教室を展開し、小中高生約3万人が通う「ステップ」(本社・藤沢市)は8月半ばから、生徒の感染情報をホームページで公表し、家庭での対策徹底を促している。
大まかな地域と小学校か中学校かの区分などの紹介にとどめつつ、「家庭」「部活」といった感染経路も伝えている。同社は「子どもを守るには、家庭の協力が欠かせない。情報を共有し、一緒に受験を乗り切りたい」としている。