自民党の岸田文雄新総裁にとって、11月投開票の衆院選が最初の試練となる。内閣発足後は2021年度補正予算案の編成や新型コロナウイルス対策など、有権者にアピールできる政策の打ち出しを急ぐとみられる。
4人による混戦となった総裁選への世論の関心は高く、自民党支持率は上昇傾向にある。岸田氏は党両院議員総会で「建設的な政策論争で自由
闊達
(かったつ)な政党であることを示せた」と振り返った。衆院選については「生まれ変わった自民党を国民に示し、支持を訴える。数十兆円規模の経済対策を年末までにしっかりと作り上げなければならない」と意気込んだ。
衆院選にあたっては不安材料もある。岸田氏は総裁選で、河野太郎行政・規制改革相に党員票で大差を付けられた。「選挙の顔としては地味」(党中堅)との評価もつきまとう。閣僚経験者は「選挙に向け、党役員や閣僚の人事で刷新感を出すことが不可欠だ」とする。
立憲民主党の枝野代表は今回の総裁交代について「(自民党は)本質的には変わっていない。(変わったのは)表紙だけだ」と記者団に語った。
公職選挙法に基づき、衆院選の投開票日は11月28日まで遅らせることができる。しかし、選挙後の補正予算の成立時期がずれ込まないよう、10月26日公示―11月7日投開票とする方向で調整が進んでいる。衆院選が衆院議員の任期満了(10月21日)後となるのは現行憲法下で初めてとなる。