「朝から給水所に行ったが、あまりの人だかりに諦めた」…水道橋崩落で6万世帯断水

和歌山市を流れる紀の川にかかる水道橋「

六十谷
(むそた)水管橋」(長さ約550メートル)の一部が崩落し、4日夜現在、市北部の約6万世帯(約13万8000人)で断水が続いている。市は隣接する橋に応急用の水道管を仮設する工事を6日に始める方針で、9日の断水解消を目指す。
水道橋は1975年3月に完成。川の南側の浄水場から、北側に水を送る2本の水道管(直径約90センチ)が通っている。市職員が3日午後4時過ぎ、橋の中央付近が約60メートルにわたって落下しているのを確認した。川の北側に水道水を送る唯一の供給路で、断水世帯は市内の4割近くにあたる。
尾花正啓市長は4日の記者会見で、2015年度に、橋の複数箇所を金具やワイヤで補強する耐震化工事を実施していたことを明らかにした。
水道橋の法定耐用年数は48年間とされ、23年に迎える予定だった。毎月目視で行う点検では異常は確認されていなかったという。
尾花市長は「(耐震化工事で)震度7くらいの地震が来ても落ちないようにしている。ある程度老朽化しているかもしれないが、それが落下につながったとは考えにくい」と説明。原因究明を進める考えを示した。
市は4日、断水した地域の約50か所に給水所を設置。復旧までの間、自衛隊や大阪市などから支援を受け、給水車を100台規模で派遣する。
市内のスーパーやコンビニでは水が品薄になっている。2リットルの水を12本買い込んだ主婦(67)は「昨夜にためていた水道水は使ってしまい、朝から給水所に行ったが、あまりの人だかりに諦めた。こんな生活がいつまで続くのか」と不安げだった。