福岡の車下敷き殺人 直前に保険金を数千万円に増額か

福岡県うきは市の駐車場で運送会社社員の西村一敏さん(当時64歳)が軽乗用車でひき殺された事件で、西村さんが4年前に加入していた車の損害保険が事件の直前に増額されていたことが、捜査関係者への取材で判明した。福岡県警うきは署捜査本部は、多額の保険金を得ようと殺害が計画されていた可能性があるとみて、経緯を調べる。
事件では、西村さんが勤務する運送会社の役員、松成英一郎容疑者(54)が、2021年4月1日午後8時半ごろ、うきは市内の駐車場で叔父の西村さんを軽乗用車で複数回ひくなどして殺害したとして殺人容疑で逮捕された。捜査関係者によると、松成容疑者は西村さんの死亡後、生命保険金約1500万円を受け取っており、保険料の支払いも肩代わりしていたとみられることも判明した。
西村さんは、保険代理店も営む松成容疑者の勧めで20年6月ごろに生命保険に加入。保険金の受取人は松成容疑者になっていた。これとは別に17年に加入した車の損害保険は事件の直前に保険金が数千万円に増額されており、西村さんが死亡した後に松成容疑者が請求したが、受け取れなかったという。松成容疑者には事業関連などで多額の借金があったとみられる。
西村さんの死亡を巡って県警は当初、車の修理中の事故と事件の両面で捜査を進めていたが、その後の調べで、西村さんの遺体には車にひかれた形跡があり、車も故障していなかったことが分かった。【浅野孝仁、佐藤緑平】