道路交通法では車を運転する人は横断歩道を渡ろうとしている歩行者がいるときは、一時停止しないといけないと定められています。そんな中、徳島県で「一時停止する車がとても多い横断歩道」がありました。その理由を取材しました。 徳島県美馬市にある横断歩道。横断歩道は坂の下にあり、ついつい進んでしまいがちな停止線がありますが、取材をした日は車がきちんと停止していました。一時停止率は9割、警察によりますと、市内でも群を抜いているといいます。 なにか理由はあるのでしょうか。取材に行った日の午後4時すぎの様子を見てみると、学校帰りの小学生がやってきました。やはり、車はしっかりと一時停止をしています。するとその時、渡り終えた子どもがおじぎをしました。1人だけではなく、横断歩道を渡った子どもたちは、みんなおじぎをしています。 (小学4年生の児童) 「急いでいるのにわざわざ止まってくれてありがとうという気持ちだと思います」 「わざわざ止まってくれた車への感謝の気持ちと、お礼をすることによって気持よくなるからです。(Q(おじぎは)当たり前ではないのを知っていましたか?)そうなんですか、知らなかったです」 なぜこうした習慣が根付いているのでしょうか。近くにある小学校の校長先生に聞いてみると次のように話していました。 (市立脇町小学校 吉田有礼校長) 「いつから誰が始めたか、聞いてみたんですけども分からないんですよ。習慣になっているので、頑張っているというよりは当たり前の事としてやっていると思います。だから出来るんだろうと思うんです」 学校で指導はしていないものの、いつの間にか広がった「おじぎ」の習慣。この横断歩道、渡った先には学童保育があり児童が通ることも多く、2年前までは停止率も「2割」と『危険な横断歩道』として認識されていたといいます。おじぎをされた大人たちは…。 (地元の人) 「子どもらはかわいいよ。(おじぎを)してくれたらやっぱり『他でも気をつけて走ろう』っていう気持ちになるね」 「確実に頭を下げてくれます。かわいらしいですよ。(Q見た時の気持ちは?)ほっこりします。頭を下げてくれたら車の中から『ありがとう』って頭を下げます」 子どもたちの振る舞いが、『危険な横断歩道』を『安全な道』に変えてくれました。