西山ファーム役員ら5人を詐欺容疑で逮捕 社長にも逮捕状

元本保証と高額配当をうたったうその投資話で金をだまし取ったとして、愛知県警は17日、岡山県の農作物生産会社「西山ファーム」(破産手続き中)の元役員、伊藤弘敏容疑者(37)=岡山市北区=ら男性5人を詐欺容疑で逮捕し、同社社長の山崎裕輔容疑者(40)の逮捕状を取った。県警は、同社が写真共有アプリ「インスタグラム」を利用した宣伝ビジネスなどを通じ全国約930人から約133億円を集め、被害総額は10億円以上とみて調べている。
他に逮捕されたのは、大阪市中央区、自営業、花本将光(32)▽名古屋市千種区、自営業、松本真一郎(34)▽名古屋市中区、会社役員、松井孝朗(33)▽名古屋市熱田区、会社員、山田光賢(34)――の4容疑者。容疑は共謀し、横浜市青葉区の女性会社員(30)に2018年12月~19年2月、「西山ファームへの投資が一番手堅い」とクレジットカードでの商品購入を勧め、さらに「保証金500万円を入金すれば購入代金に3%の利率を付与した配当が得られる」などとうそを言い、現金計約790万円を同社名義の口座に入金させるなどしたとしている。県警は5人の認否は明らかにしていない。
県警によると、伊藤容疑者が顧客の管理、他の4人は出資者の勧誘を担当。勧誘担当の4人は自らを「村長(むらおさ)」と称し、勧誘した出資者たちを「村」ごとに管理していた。一つの村には最大500人が所属していた。
伊藤容疑者らは15年ごろから投資事業を展開。出資者に指定の通販サイトで高額な果物や化粧品などをクレジットカードで購入させ、同社がその商品を買い取り、海外に高値で転売するとし、元本と購入代金の3%程度を上乗せした額を返金するとうたっていた。しかし実際は海外で販売した形跡はなかった。
関係者によると18年夏ごろからは、インスタグラムを利用した新たな宣伝ビジネスで出資を募集。商品の写真をインスタグラムに掲載すると購入代金の30%の報酬を代理店が支払い、商品買い取り業者が購入代金の70%で買い取ることで元本保証をうたっていた。しかし同年11月ごろから返金が滞り始めたという。
関係者によると、逮捕状が出ている山崎容疑者は現在海外にいるとみられる。19年5月、毎日新聞の取材に応じ、資金をだまし取られた出資者がいることについて「そういうことがあるなら不良販売店や営業マンが西山ファームの名前を悪用してやったことだ」と自身の関与を否定していた。【森田采花】