信号無視をしたり横断歩道のない場所を斜めに横切ったりする歩行者に兵庫県警が注意を促す「歩行者指導警告書」の交付人数が、運用を始めた6月以降、365人(9月20日現在)に上ることがわかった。横断中の歩行者が亡くなる事故は昨年の2倍以上に増えており、県警は「歩行者にも、事故に巻き込まれないよう安全意識を高めてもらいたい」と呼び掛けている。
道路交通法は歩行者の無理な横断などを禁じており、違反者には2万円以下の罰金または科料の罰則がある。
県警の警告書は交付されただけでは罰則はないが、警察官が危険な横断行為を確認すれば、日時や場所、歩行者の名前を記入。「あなたの行為は道路交通法違反に該当し刑事罰等の対象となります」と書かれた赤色部分の“レッドカード”を手渡す。
交付から1年間、県警は警告対象者の情報を保管し、危険行為を繰り返す悪質な歩行者には罰則が適用される可能性もある。
県警によると、警告書を交付した365人の内訳は「信号無視」の270人が最多。「横断禁止場所の横断」68人、横断歩道が近くにあるのに利用しない「横断歩道外横断」11人などだった。危険な横断の理由は「車が来ていなかった」「急いでいた」などと話す歩行者が多いという。
県警によると、今年は8月末までに68人が交通事故で死亡し、前年同期から10人増加。横断中の歩行者は22人で、うち14人が横断歩道以外で事故に遭っており、前年同期から倍増している。県警は「警告書を積極的に交付することで、歩行者の危機感を高めたい」としている。