つい鍵をかけたくなる…児童に習慣促す「仕掛学」で防犯ツール

人間の行動を強制するのではなく、「ついやりたくなる」ように誘導するデザイン「仕掛学」。この仕掛学を用いた鍵をかける習慣を促す防犯ツールを愛知県警などが開発した。県内の児童約2万2500人に配布する。一宮市の市立丹陽小では19日にツールの贈呈式が行われたほか、県警による使い方の実演があった。【森田采花】
配布されのはバスケットボールを模した通称「ただいまシュート」。ドアの鍵に付けるもので、鍵のつまみ部分にはボールを、つまみ横にゴールを取り付けることで施錠するとボールがゴールに入る仕組み。ボールには鈴が付いており、ドアを開けると鈴が鳴り、施錠を促す。
発案したのは県警生活安全総務課の脇坂修二警部補。仕掛学を研究している大阪大の松村真宏教授と共に約5カ月かけて開発した。常滑署で万引き対策として取り入れていた仕掛学が成果を上げ、施錠にも役立つと考えたという。脇坂警部補は「行動を強制するのではなく、楽しんで施錠することで習慣づけてほしい」と話す。
県警によると、1月~9月末までの間に発生した侵入盗は798件で、このうち無施錠で被害に遭ったのは約3割にあたる262件。被害総額は約12億2000万円に上る。在宅中に被害に遭うケースもあり、県警は帰宅後は必ず施錠するよう呼びかけている。
同小では井上宗真さんが組み立てや実演を行った。井上さんは「(組み立ては)簡単だった。これからは弟と一緒に楽しく鍵をかけたい」と話した。