京王線刺傷、ハロウィーン狙い上京か 東京でオイル10缶購入

東京都調布市内を走行していた京王線の特急電車内にいた乗客17人が重軽傷を負った事件で、殺人未遂容疑で逮捕された住所・職業不詳、服部恭太容疑者(24)が約1カ月前に上京した後、事件で使ったとみられるライター用オイルや服などを購入したと説明していることが捜査関係者への取材で判明した。警視庁調布署捜査本部はハロウィーンの日を狙って、上京後に本格的に準備を進めたとみて調べている。
捜査関係者によると、服部容疑者は「ライター用オイルは上野の専門店で350ミリリットル入りを約10缶買った」と供述。憧れていたという映画バットマンシリーズに登場する「ジョーカー」の格好をするために服も購入したと話し、殺虫スプレーも都内で購入したと捜査本部はみている。
服部容疑者は「仕事で客からクレームを言われたので6月ごろにやめた。友人ともうまくいかず、人を殺して死刑になりたいと考えた」と説明。この頃、凶器のサバイバルナイフ(刃渡り約30センチ)をネット通販で購入したという。
住んでいた福岡市を離れ、神戸市や名古屋市を転々として事件の約1カ月前に上京してからは、消費者金融で借金をしながら東京都八王子市のビジネスホテルに宿泊していた。日常的に京王線を利用しながら機会をうかがっていたとみられる。
事件当日の10月31日は、午後5時ごろに京王八王子駅から京王線に乗り、同6時ごろに京王井の頭線渋谷駅の改札を出た。「ハロウィーンを見たくて、30分間くらいうろうろした」という。同6時40分ごろに再び同駅から乗車し、明大前駅で下りの京王線に乗り換え、事件直前の午後7時54分に調布駅から上りの特急電車に乗ったと説明している。
事件は31日午後8時ごろ、布田―国領間を走行中の京王八王子発新宿行きの上り特急電車(10両編成)内で発生。服部容疑者は、3号車(前から8両目)の座席に座っていた都内に住む男性会社員(72)に殺虫スプレーを噴射した後、右胸をナイフで刺し、殺害しようとしたとして殺人未遂容疑で現行犯逮捕された。男性は意識不明の重体だが、一命は取り留めたという。服部容疑者はその後、ライター用オイルとみられる液体をまいて火をつけたとみられ、中学生を含む10~60代の男女16人が煙を吸うなどして軽傷を負った。【最上和喜、鈴木拓也、木原真希】