死刑囚に当日まで執行を伝えないのは憲法に違反するとして、死刑囚2人が4日、国に慰謝料など計2200万円の支払いと、執行に従う義務がないことの確認を求める訴訟を大阪地裁に起こした。死刑囚の代理人弁護士によると、死刑執行の告知のあり方を問う訴訟は異例という。
訴状などによると、告知時期に関する法令上の規定はなく、法務省の運用に委ねられている。かつては前日までに告知され、家族らとの面会時間も設けられていたが、遅くとも2000年以降は「心情の安定を著しく害する」として当日の告知が続けられているという。
死刑囚側は、不服を申し立てる権利が奪われ、適正な手続きがなければ生命は奪われないと定めた憲法31条に反すると主張。国連の自由権規約委員会からも見直しを検討するよう勧告されているとしている。
法務省によると、10~11年に死刑制度の存廃などを議論する省内の勉強会で告知時期が検討されたが、運用は変更されていない。同省は「適切に対応したい」としている。