神奈川県真鶴町の松本一彦町長(55)が選挙人名簿をコピーして昨年9月の自身の町長選などに不正利用した問題を受け、松本町長が4日、辞職した。今年9月の町議選前に提供を受けた岩本克美議長(73)と元町長の青木健・議会運営委員長(69)も役職を辞任したが、記者会見で松本町長は、5年前にもコピーを提供していたと発言。町政の混乱は収まりそうにない。
この日開かれた町議会臨時会では、まず岩本議長が辞任。新議長選出後、1日に提出されていた松本町長の辞職願に全会一致で同意した。青木町議も議運委員長を辞任したが、両町議は「コピーは受け取ったが選挙には使っていない」として、町議は続けるという。
臨時会後の記者会見には3人が出席。松本町長は「町民を裏切る行為。謝罪するしか道はない」と反省の弁を繰り返したが、50日以内に行われる町長選への出馬については「今は考える余裕がない」などと明言を避けた。
松本町長は、町町民生活課長だった2020年2月頃に全有権者約6600人分の名簿をコピー。町長選に利用したほか、町議選前に3人の候補者に渡した。
青木町議によると、松本町長に「支援者リストはないか」と連絡したところ、コピーが届いたという。岩本町議には松本町長が「電話で意向を聞いた」と説明したが、岩本町議は「記憶にない」と反論した。岩本町議はコピーをすぐに細断して廃棄、青木町議は自宅の畑で燃やしたと述べ、選挙戦での利用を否定した。
一方、会見で松本町長は、16年9月の町長選でも名簿を役場内でコピーし、返り咲きを狙った青木町議に届けたと明かしたが、隣で聞いていた青木町議は「見た覚えも受け取った記憶もない」と強く否定した。