自民党が5日、無所属で同党入りを目指していた細野豪志衆院議員(静岡5区)の入党を認めたことを受けて、静岡県内では、突然の決定に驚きと戸惑いの声があがった。
小選挙区で細野氏に敗れた自民党の吉川赳氏が、衆議院比例東海ブロックで復活当選しており、同じ選挙区に2人の自民の衆院議員が存在することになる。県連は、週明けにも役員会と議員総会を開き、対応を協議する方針だ。
細野氏は5日夕方、ツイッターに「本日、遠藤利明選挙対策委員長から入党を認めていただいたと連絡があった。関係者の皆様のご理解を頂けるように努力する」などと投稿した。
細野氏は2019年1月に二階派に特別会員として入会し、自民入りを希望してきた。今回の衆院選に初めて無所属で立候補し、自民の公認候補だった吉川氏の2倍以上となる12万7580票を獲得。当選から一夜明けた1日朝には、「入党希望は党幹部に伝えており、判断を待ちたい」と話していた。細野氏の後援会幹部は、「政策を実行し、有権者の信頼を得ていくしかない」と話した。
一方、細野氏入党の一報を受け、吉川氏の事務所では、秘書らが確認作業に追われた。吉川氏は5日午後、取材に応じ、自身が務める5区支部長に関して「(細野氏は)県連への入党ではないと聞いている。支部長は県連の者が務めるべきだ」と硬い表情で語り、「本日の動きと支部長の話は別次元のものだ」と強調した。
5区支部はこれまで、細野氏の入党を拒否する意向を、県連を通じて党本部に伝えてきた。今月2日にも、細野氏の入党を認めないと県連に申し入れを行ったばかりで、富士市の自民市議は「地元を頭越しにした党本部の決定には憤りを感じる」と批判した。ただ、「選挙で大敗したので、仕方がないとの思いもある」(別の自民市議)との声もある。富士市の自民党員の会社経営者は「経営者仲間では細野氏に期待する声が多い」と述べた。
県連の野崎正蔵幹事長は5日午後、細野氏の入党について「厳粛に受けとめている」と述べるにとどめた。