損傷車両の部品ごと保存では「衝撃が伝わらない」…福知山線事故で遺族

JR福知山線脱線事故の遺族や負傷者らを対象に6日、兵庫県伊丹市で開かれた説明会。JR西日本からは、損傷が激しい前方の事故車両については、部品ごとに保存する方針が正式に説明され、出席者から様々な受け止めの声が聞かれた。
JR西の説明では、損傷が比較的少ない5~7両目は現形で保存。一方で1~4両目は修復せず、部品ごとに整理して棚に並べる。社員研修センター(大阪府吹田市)内に整備している専用施設に置く計画だ。
これに対し、「部品ごとの整理では事故の衝撃が伝わりにくい」と難色を示すのは、51歳だった妻淑子さんを失った山本武さん(72)(西宮市)。「他の車両を使って、大破した先頭車両を再現するなど、事故の風化を防ぐ工夫を」と要望する。
尼崎市の事故現場にできた追悼施設「祈りの


(もり) 」を保存場所として活用するよう求めるのは、40歳だった長女の中村道子さんが亡くなった藤崎光子さん(81)(大阪市城東区)だ。「車両を持ってきて一般公開すれば、後世に伝える発信力は大きい」とした。
また、2両目で次女が大けがをした三井ハルコさん(65)(川西市)は「JR側はもっと丁寧に意見を聞き取り、十分なプロセスを経て合意形成を」と訴えた。