ごみ収集車に5キロあおり運転疑い 会社役員を書類送検 大阪

大阪市内でごみ収集車へのあおり運転を約5キロにわたって繰り返したとして、大阪府警住之江署は9日、土木工事会社の男性役員(50)を道交法違反(妨害運転)の疑いで書類送検した。捜査関係者への取材で判明した。収集車の作業員の証言を基に走行ルートの防犯カメラ映像を分析。急ブレーキや蛇行など複数の妨害行為を特定するとともに、ナンバーから役員の関与が浮上した。
送検容疑は5月23日早朝、大阪市住之江区の市道などを乗用車で走行中、巡回していた民間のごみ収集車の前方に割り込んだり、不要な急ブレーキをかけたりして著しい交通の危険を生じさせたとしている。役員は「通行の邪魔だったので腹が立ったが、妨害するつもりはなかった」と容疑を否認しているという。
捜査関係者によると、収集車へのあおり運転は住之江区内で突然始まり、約12分間続いたとされる。クラクションも執拗(しつよう)に鳴らして約5キロつきまとい、収集車を停止させた。ドアを強引にこじ開けようとして作業員に外に出るよう要求したが、作業員は降車を拒否して現場から逃げたため、けがはなかった。
事件は作業員の通報で発覚した。府警は作業員の説明を基に、あおり運転が繰り返された走行経路を特定。設置された十数カ所の防犯カメラ映像などを解析し、役員の妨害行為を突き止めたという。
あおり運転は2017年に起きた東名高速での夫婦死亡事故を契機に社会問題化し、厳罰化を求める声が高まった。20年6月にあおり運転を妨害運転罪とする改正道交法が施行され、全国の警察は21年6月までの1年間に100件を摘発した。【澤俊太郎】