コロナ治療薬開発 政府、1剤につき最大20億円支援へ

政府は新型コロナウイルス感染症の治療薬開発に向け、一つの治療薬に対し最大で20億円の開発費用を支援する方針を決めた。自宅で服用できるため早期に服用して重症化を防ぐ経口治療薬を、感染対策の切り札として年内の実用化を目指す。対象となる企業や薬剤は今後選ぶ。
12日に政府がまとめるコロナ対策の全体像に盛り込む。政府は治療薬の開発支援のほか、重症化リスクのある患者が軽症や中等症の段階で確実に治療を受けられるよう、複数の治療薬を必要な分だけ確保することを目指し製薬企業と交渉を進める。軽症者向けの経口薬が実用化された際には、かかりつけ医と薬局が連携し、患者が薬局に行かなくても入手できる仕組みを整える。
また冬に懸念される流行に備え、今夏と比べて3割増の患者が入院できる体制の整備が11月中にも達成できる見通しとなった。今夏のピーク時には最大で約2万8000人の入院が必要だった。【金秀蓮】