新型コロナウイルス対策を巡る政府の行動制限緩和策案の全容が11日、明らかになった。大規模イベントは主催者による感染防止安全計画の策定を条件に、参加人数の上限を撤廃する。緊急事態宣言が再発令されても、ワクチン・検査パッケージを活用すれば定員100%まで認める。
19日に専門家の意見を聞いた上で決定し、今月下旬以降の早い時期に適用する。政府の案は、感染が抑制されている現在の状況に適用する制限を緩和するとともに、今後感染が再拡大してもコロナ対策と経済活動を両立させる狙いがある。
プロ野球やサッカー、コンサートなどの大規模イベントは現在、参加人数の上限は「5000人」または「定員50%」の多い方などに設定されている。定員が5万人でも2万5000人までしか入場できない。
緩和後は観客が大声を出さないことを確保するなどの感染防止安全計画を作れば、定員100%まで入場を認める。また、緊急事態宣言下の地域は上限1万人、まん延防止等重点措置下は2万人とする。ワクチン・検査パッケージを活用し、主催者が客の接種証明書などを確認する体制を整えれば、宣言や重点措置下でも定員100%を認める。
飲食店についても、制限を緩和する方針だ。現在は営業時間短縮要請はなく、酒類提供も可能だが、原則として5人以上の会食回避を呼びかけている。緩和後は人数制限を撤廃する。
宣言が再発令されれば、現行基準では午後8時までの時短と人数制限、酒類提供停止を求めることになる。緩和後は、宣言下でも、都道府県が認めた認証店であれば時短要請は午後9時までとし、酒類提供も認めるなどの対応をとる。ワクチン・検査パッケージの活用店は人数制限を行わない。
また、都道府県をまたぐ人の移動については、宣言が発令されても、ワクチンや検査を受けた人に対して自粛要請は行わない。
◆ワクチン・検査パッケージ =イベントや飲食店で、ワクチン接種証明書か検査の陰性証明書を主催者や店側が確認することで、人数制限などを緩和する仕組み。政府は年内に接種証明書をデジタル化するほか、接種できない人の検査費用を無料とする方針。