京都府亀岡市の集合住宅で1月、住人の松池ひなのさん=当時(25)=が殺害された事件で、殺人などの罪に問われた松池さんの元夫、無職藤田啓文被告(30)=同市篠町=の裁判員裁判の判決公判が15日、京都地裁であった。伊藤寿裁判長は「行為態様、犯行に至る意思決定への非難は重い」として、懲役19年(求刑懲役20年)を言い渡した。
判決によると、藤田被告は1月8日午前5時ごろから同9時40分ごろ、亀岡市下矢田町4丁目の集合住宅で、松池さんの首をロープで絞めて殺害し、クレジットカードを盗んで食料品を購入するなどした。
伊藤裁判長は判決理由で、酩酊(めいてい)状態で眠っていた松池さんの首をロープで締め続けた藤田被告は「強い殺意があった」と指摘。被告が事件後に自ら亀岡署に出頭したため自首が成立するとした弁護側の主張については、被告が「松池さんの同意を得て殺害した」と虚偽の供述を起訴前日まで続けたことから、「自己の犯罪について申告したとはいえない」と退けた。
弁護側は、松池さんが元交際相手と連絡を取り合っているのを知ったことによる「突発的な犯行」と主張したが、伊藤裁判長は「既に離婚していた被害者に対し、一方的に不満を爆発させた動機に酌量の余地はない」と述べた。