生前の娘との日々、すすり泣き語る母親「命で償ってほしい」…17年前の9歳女児殺害

2004年の岡山県津山市の女児殺害事件で、殺人罪などに問われた勝田

州彦
(くにひこ) 被告(42)の裁判員裁判の第20回公判が18日、地裁であった。当時9歳の女児の母親が証人出廷し、「命で償ってほしい」と心情を吐露した。
証言台の前に座る母親の姿が傍聴席や勝田被告から見えないよう、裁判所がついたてを設置。母親は検察側の質問に、生前の女児との日々をすすり泣きながら語った。
証言によると、女児は活発でかけっこが好きで、人見知りせず友達も多かった。甘えん坊で買い物に行くとカートを一緒に押し、寝るときは同じ布団に入った。将来の夢は「お花屋さん」。「太陽のような存在だった」と振り返る。
事件の朝、小学校へ向かう「行ってきます」が最後の言葉だった。女児の姉からの電話に仕事から急いで帰宅すると血だらけで倒れており、搬送先の病院で医師から蘇生が難しいと伝えられ、「頭が真っ白になった」と振り返った。
事件後、女児が帰ってくるような気がして、下校時刻になると玄関に向かった。事件の時間帯は通常は在宅していたがたまたま仕事で、今でも自分を責め続けているという。
生きていれば26歳だったと述べ「なぜ娘が殺されなければならなかったのか。犯人を絶対に許すことはできない」と涙を流した。