小池百合子東京都知事、重病説&辞任検討説を否定 4週間ぶり都庁登庁で「今日から通常公務に復帰」

10月27日から11月2日まで入院するなど、過度の疲労で療養していた東京都の小池百合子知事(69)が21日、約4週間ぶりに都庁に登庁した。「体調は万全で今日から通常公務に復帰いたします」と回復を強調し、オンラインで行われた全国知事会に出席。報道陣には、来年度の予算案についても考えを述べ、「爆速で進めていきたい」と今後の都政運営に意欲を示した。(瀬戸 花音)
午前11時半、鮮やかな紫のトップスに黒の革ジャン姿で現れた小池氏。都庁入り口に集まった約30人の報道陣に「どうされたんですか? 皆さん」とおどけた口調で問い掛ける表情は晴れやかだった。
正午過ぎから全国知事会(第30回新型コロナウイルス緊急対策本部)にオンラインで出席。知事会の会長を務める鳥取県の平井伸治知事(60)に「応援しています。頑張っていただければ」と激励されると「ふふふ」と笑い声を上げ、満面の笑みを見せた。
小池氏は知事会終了後、報道陣の取材に応じ「退院後も自宅で静養するよう医師からアドバイスを受け、体調回復に努めてきた」と説明。一部では、長期の治療が必要な肺疾患を患っているとの報道もあったが、重病の可能性について「おかげさまで体調は万全でございます。これまでコロナ対策やオリパラ対策があり、常に全力で駆け抜けて参りました。今、コロナも落ち着いていることから時間を取ることができた。どうぞご心配のないように」と否定した。
一部で“辞任検討説”も報じられたが、小池氏は「危機管理や人材育成の分野を分厚くしていくことが未来への投資へつながっていく」と来年度の予算編成にも意欲を示し、退庁時には「(都政を)さらに爆速で進めていきたいと思います」と意気込んだ。
小池氏は6月下旬にも過労で入院。7月に復帰したが、休養前は椅子に座って取材に応じることが多く、時折せき込む姿を見せていた。この日は立ったまま10分弱の取材に対応し、せき込む様子も見られなかった。知事会で新型コロナ対策などを約5分にわたって説明した際もせき込む様子はなかった。
都によると、2日の退院後も医師の判断でテレワークで公務に当たった。小池氏はテレワーク期間中も、都庁担当者に新型コロナ対策や伊豆諸島への軽石漂着問題を連日指示していたとし、「改めて都政全体を見直すいい期間とさせていただきました」と振り返った。
【小池都知事の体調に関する経過】
▼6月22日 都議選期間中に過労のため入院
▼同30日 退院
▼7月1日 テレワークで公務復帰。声がかすれ、ハンカチで汗を拭う
▼同2日 10日ぶりに登庁し「倒れても本望」と発言
▼同3日 都議選最終日に木下氏など都民ファ候補を電撃応援
▼10月27日 過度の疲労のため再び入院
▼11月2日 退院。自宅でテレワークしながら静養
▼同21日 都庁で公務復帰