2017年、北九州の高2女子自殺 地裁「いじめが主な原因」認定

2017年4月に北九州市の私立高2年の女子生徒が自殺した問題で、生徒の両親が、自殺は「いじめが原因だった」として学校管理下の事故などに災害共済金を給付する独立行政法人日本スポーツ振興センター(東京)に死亡見舞金の支払いを求めた訴訟の判決が25日、福岡地裁であった。立川毅裁判長は「いじめが自殺の主たる要因」として両親の訴えを認め、センター側に2800万円の支払いを命じた。
死亡したのは、当時16歳だった瑞菜(みずな)さん。学校が設置した第三者委員会(18年6月)や福岡県の再調査委員会(19年8月)は、いずれもいじめに該当する行為があったと認めつつも、自殺の主な原因とは判断しなかった。
判決によると、16年11月ごろから約半年間、仲の良かった同級生グループからうそをつかれたり仲間はずれにされたりし、17年3~4月には、同級生らが瑞菜さんを除いて終業式の記念撮影をしたり、昼食を取ったりするようになった。
立川裁判長は、これらがいじめに当たると認定。17年4月、登校途中に死亡した瑞菜さんが直前に、無料通信アプリ「LINE(ライン)」でグループ3人の名前を挙げ「私に何かあったらあんたたちのせい」と送信していたことなどを踏まえて「自殺はいじめが主たる原因だった」とした。
センター側は訴訟で、家庭の事情や部活動の悩みなどの複合的な要因により自殺したとして、見舞金の対象に当たらないと反論。しかし、判決は「いじめ以外に自殺の原因はうかがわれない」と退けた。
原告代理人の迫田登紀子弁護士は、仲間内で無視されるのは「現代型いじめ」で「判決は被害者の心情に立って丁寧な認定をしており、意義がある」と話した。
判決後に記者会見した原告で瑞菜さんの父親(44)は「(いじめが原因だと)信じてやってきて、その答えが出た。瑞菜がいなくなって4年半、原因がわかって本当に良かった。瑞菜にやっと報告ができる」と声を詰まらせた。
日本スポーツ振興センターは取材に対し「判決文が届いていないので詳細は分かりかねる。判決文を精査して適切に対応したい」としている。【平塚雄太】