国の許可を得ず高齢者らに着物や宝石の代金1600万円以上を分割で前払いさせ、販売したとして、奈良県警は29日、割賦販売法違反の疑いで、関西で呉服店「きもの松葉」を展開する「松葉」(大阪市)社長、松葉将登(まさと)容疑者(48)=大阪府富田林市=と、財務部長、田中保明容疑者(66)=兵庫県西宮市=を逮捕した。
奈良県警によると、松葉容疑者は容疑を認め、田中容疑者は「許可がいるとは知らなかった」と供述しているという。同社をめぐっては「多額のローンを組まされ、解約に応じてくれない」といった相談が各行政の窓口に相次いでいた。
逮捕容疑は昨年5月~今年4月、経済産業相の許可を得ず、奈良県橿原市の「きもの松葉奈良本店」など10店舗で、高齢者ら17人に対し、着物など総額約1670万円の商品を分割で前払いさせ、販売したとしている。
昨年9月、奈良県天理市の消費生活センターに「支払いができなくなった」と相談があり発覚。県警が今年6月に同社を捜索していた。