取材資料、調査委に渡す NHKが職員2人を懲戒処分

NHKは3日、ワールド航空サービス(東京)の雇用調整助成金不正受給疑惑問題の取材資料を、同社の第三者による調査委員会に提供したとして、報道局社会部の40代の副部長と30代の記者を出勤停止3~5日の懲戒処分にしたと発表した。2人は、「客観的な調査が行われることを期待して提供した」と提供を認めているという。
NHKによると、2人は11月、調査委の久保利英明委員長から依頼され、取材で得た資料を提供した。情報提供者の同意を得た上で、提供者が特定されないようにしていたが、取材資料を放送目的以外に使用しないことを原則とするNHKの放送ガイドラインに照らし、不適切と判断された。またこの2人とは別に、管理監督責任で上司2人が厳重注意となった。
NHKは「研修の徹底など再発防止に取り組み、信頼の回復に努めてまいります」と謝罪した。