裏金暴露の泉田裕彦氏は永田町で「変人」扱い “新潟のドン”とのバトルはどっちらけ

自民党の泉田裕彦国土交通政務官(59)が新潟の星野伊佐夫県議(82)から裏金を要求されたと暴露した問題で、星野氏が3日、「作り話だ」と反論。かつて蜜月関係だった2人が泥沼の争いを繰り広げているが、党内では「変人とドンが何をしているのか」とすっかりシラケムードだ。
泉田氏は先月末、ツイッターで「衆院選で2~3千万円の裏金要求されました」と投稿し、会見で星野氏からだったと告発。「必要経費を早くまこう」と星野氏とされる音声テープの一部が公開され、この日、星野氏は選挙にかかる会場費や印刷代、切手代などの活動費だったと反論。テープも大事な部分がないとして、「改ざんしている」と主張した。
もともと2人は師弟関係。霞が関の役人で岐阜県庁に出向していた泉田氏を〝新潟のドン〟といわれた星野氏がスカウトする形で新潟県知事選に擁立していた。星野氏は「泉田知事が変人だとウワサになって、打ち消すのに時間がかかった。知事としておかしいとも出たが、周りで支え合って、3期務めてもらった」と振り返る。
2017年に国政に転じ、衆院選の新潟5区で当選した直後から「泉田さんが変わってきた。猜疑心が強くなった」(星野氏)と2人の関係はヒビが入ったまま先の衆院選で保守分裂。泉田氏は辛くも比例復活で再選していた事情があり、星野氏は今年2月ごろから何者かに盗聴器が仕掛けられていたとも明かした。
「泉田氏は変わり者で知られ、今回の件では被害妄想が過ぎるとの評判です。選挙でお金を要求することはよくあるが、選挙資金として各支部にある程度は入れるのは当たり前。ケチな人が候補者だとよくもめる」(自民党関係者)
騒動序盤は完全に形勢不利だった星野氏だが、流れが変わってきたのを察知したのか、「次の選挙に出るか? 周りが決めること。でもだいぶ知名度出たから」と不敵に笑えば、「(参院選の)全国比例出られますよ」と合いの手を入れられる場面も。
泉田氏も音声テープの完全公開に出る構えで、2人のケンカはまだ終わりが見えない。