障害児ダム湖で殺害、父が起訴内容認める 奈良地裁初公判

奈良県川上村のダム湖で2月、小学4年だった長女(当時10歳)を殺害したとして、殺人罪に問われた父親で調理師、徳谷和彦被告(37)=同県宇陀市=の裁判員裁判の初公判が13日、奈良地裁(岩崎邦生裁判長)であった。徳谷被告は「間違いありません」と起訴内容を認めた。
起訴状によると、徳谷被告は2月12日午後7~10時ごろ、長女奈那子さんを抱きかかえてダム湖に入り、水の吸引による窒息で死亡させたとしている。
冒頭陳述で検察側は、被告が事件前日に自身の父と口論になったことをきっかけに心中を決意したとし、身体障害と知的障害のある奈那子さんを通っていた養護学校から連れ出し、抱きかかえてダム湖に入ったと指摘。「身勝手で短絡的な動機による悪質な犯行で、殺意も強固だった」とした。一方、弁護側は「(事件当時)被告は軽度のうつ状態にあり、我が子の障害を受容できていなかった。妻の将来の負担も軽くなると考えて心中に至ったが、自分だけ生き残ってしまった悲しい事件」などと情状酌量を求めた。
奈良地検は3月1日から約4カ月間、徳谷被告を鑑定留置し、刑事責任を問えると判断した。【林みづき、吉川雄飛】