高知県香南市発注の市営団地解体工事を巡り、あっせん収賄などの罪に問われた元市議、志磨村公夫被告(61)の初公判が17日、高知地裁(吉井広幸裁判長)であった。志磨村被告は起訴内容を認めた上で、入札情報について「市長から聞いた」と供述した。
一方、清藤真司市長(56)は同日、記者会見で「驚愕(きょうがく)している。身の潔白を訴えていく」と述べ、事件への関与を否定した。
検察側は当初、市住宅管財課長の村山敦さん(58)が入札情報を漏らしたとして官製談合防止法違反などの罪で起訴したが、今月3日に起訴を取り消した。志磨村被告が村山さんの関与について供述を翻したことが理由という。
起訴状によると、志磨村被告は2020年12月、入札の「最低制限価格」に近い額を市職員から聞き出し、建設会社元社長の北代達也被告(53)=贈賄罪などで起訴=に伝えて落札させた見返りに、北代被告から10万円分の商品券を受け取ったとされる。職員の氏名は明らかにしていない。
検察側は冒頭陳述で、両被告が幼少期から顔見知りで、志磨村被告が北代被告から繰り返し接待を受けていたと指摘。商品券は金券ショップで売却し、遊興費などにあてたという。
清藤市長は無投票で3選した翌月の20年8月、北代被告から「当選祝い」の名目で10万円分の商品券を受け取ったとして、今月7日に辞意を表明していた。
北代被告の公判は、志磨村被告と分離されることが決まった。【小宅洋介】