21日午前11時半ごろ、大阪府高石市内の住宅型有料老人ホームで、60代の入居者の男性が室内で死亡しているのを、老人ホーム職員が見つけて110番した。捜査関係者によると、男性はALS(筋萎縮性側索硬化症)を患っており、装着していた人工呼吸器の電源を何者かによって切られたような形跡があった。大阪府警は司法解剖を実施して詳しい死因を調べるとともに、殺人容疑も視野に捜査を始めた。
捜査関係者らによると、男性は昨年5月ごろからこの施設に入居。自力呼吸が困難で人工呼吸器を装着しており、職員は府警に「呼吸器の電源が落ちていた」という趣旨の説明をしているという。
施設のホームページによると、施設は鉄骨3階建てで平成20年11月に開設。居室数は98で、全室が個室。トイレや洗面所がついている。要介護1~5、要支援1~2の高齢者を入居の条件としており、訪問看護への対応が24時間可能で国指定の難病を患う人も受け入れるとしている。施設の担当者は産経新聞の取材に「警察が捜査中のためお答えできない」と話した。
ALSは厚生労働省指定の難病で、筋肉を動かす神経が徐々に侵され、手足のしびれや脱力などの症状で始まる。進行すると寝たきりとなって食事や呼吸が困難になり、人工呼吸器による生命維持が必要となるケースが多い。